入れ歯コラムCOLUMN

入れ歯職人への道 パート3

究極の精密入れ歯作りを目指し始めて早くも一年半の時が過ぎようとしています。


今までの自分の技量では無理だと思われるような難しいケースに次々に挑戦し、入れ歯専門技工士の森永さんと日々試行錯誤の連続で、うんうん言いながら頑張ってきましたが、それぞれとても難しい入れ歯作りではありましたが、最終的にはなんとか皆様に喜んで頂ける結果に辿り着くことができました。


一つとして同じようなお口はなく、こうすればうまくいくとか、こうすれば早く結果が出るという事はなく、ひたすらにあらゆる角度から検証し、この方にはこう、この方にはこうと、まさに地道なフルオーダーメイドの入れ歯作りこそがいい結果に結びつく事がよくわかってきたように思います。


よく歯科治療は建築に例えられ、プレハブのようにあっという間に作った家は最初は綺麗だけれどすぐに壊れてしまう。反対に宮大工のように時間をじっくりかけこだわり抜いたものは末永く使いやすく安定してくれる。


まさにそれを感じたこの一年半でした。


作る度ごとにこだわりは増し、私自身と技工士さんの手間ひまは大変になっていくのですが、その分患者様のお喜びは大きくなり、入れた瞬間にぱっと明るい笑顔になったり、入れた瞬間に涙を流してくれるような入れ歯へと成長していきました。
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歯科治療をどれだけ芸術へと近づけることができるかが日々の自分の中での課題ですが、たくさん入れ歯を作り、何千枚と写真を撮る事で、良いものが作れるようになってきたように思います。


最近では、その努力も実を結んだのか、入れ歯で本当にお困りの患者様が増えてきたように思います。


色んな歯医者さんでたくさん入れ歯を作り、散々お金と時間をかけ苦労してこられた方、食べる喜び、笑う喜び、大切な家族やお友達とお話しする喜びを失い、困りに困った患者様が当院に来て下さるようになってきました。


初めてお逢いする日は、大きな不安と今までの苦労で涙を流される方も多いですが、その期待になんとかお応えしようと私自身も技工士さんも大きな決心から治療がスタートします。


ですが、やはりどこの歯医者さんも治せなかった方々ですから、基本的にびっくりするくらい難しいお口の方ばかり。チャレンジする形の治療ばかりですが、その難しいお口と真剣に向き合ってきたからこそ、技術も知識も飛躍的にレベルアップしてきたのではないかと思います。


完成した入れ歯をセットした日の患者様の最高の笑顔がわれわれ精密入れ歯チーム二人の一番しびれる日。


この為に毎日仕事してるんだなと感動できる日です。


これからも少しでも多くの入れ歯で本当にお困りの方々を救えるよう、そして、日増しに私にそっくりになっていく我が子に、父親の仕事を誇れるような歯科医師になれるよう日々精進していきたいと思います。
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医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)