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約1年間でお口全体を整えていく治療です

2026年8月4日
約1年間でお口全体を整えていく治療です

長い時間をかけて噛めなくなったお口は、よい入れ歯を入れたからといって、その日からすぐに元どおりになるわけではありません。
たとえば、長い間歩いていなかった方が、体の状態が整ったからといって、すぐに以前と同じように歩いたり走ったりすることが難しいのと似ています。
筋肉を動かし、体の使い方を思い出し、少しずつ日常の動きを取り戻していくためには、リハビリが必要です。

入れ歯治療も同じです。
何年もかけて歯を失い、噛み方や顎の位置が変わっている方の場合、入れ歯を使いながら、食べ方、話し方、笑い方を少しずつ取り戻していく必要があります。

そのため当院では、歯を抜いて初めて総入れ歯にする方に対して、目安として約1年間をかけ、段階的に入れ歯を作製します。

1回目
抜歯した日に装着する入れ歯

最初の入れ歯は、歯を抜いた当日に装着します。
専門的には「即時義歯」と呼ばれる入れ歯です。
歯がない期間を避け、見た目を保ちながら、抜歯後の傷口を保護する役割があります。

ただし、歯を抜く前の状態をもとに作るため、抜歯後に変化する歯ぐきへ完全に合わせることはできません。
装着後は痛みや当たりを確認しながら、調整を重ねて使用します。
この時期は、まず入れ歯がお口の中にある状態に慣れ、やわらかい食べ物から少しずつ噛む練習を始めていきます。

2回目
変化した歯ぐきと噛み方に合わせる入れ歯

1回目の入れ歯を装着してから、目安として4か月以降に、2回目の入れ歯を作ります。
この頃になると、抜歯した傷口が落ち着き、歯ぐきや顎の骨の形も変化しています。
また、入れ歯を使用して奥歯で噛む練習を続けることで、顎の動きや噛む筋肉にも変化が出てきます。
その時点で改めて型取りを行い、噛み合わせや顎の位置を確認して、今のお口に合う入れ歯を作製します。

1回目の入れ歯と同じものを作るのではありません。
歯ぐきや噛み方の変化を確認し、より安定して噛める状態を目指して、設計を見直します。

3回目
安定してきたお口に合わせる仕上げの入れ歯

2回目の入れ歯を半年以上使用し、歯ぐきや噛み合わせがさらに安定してきた段階で、仕上げとなる入れ歯を作製します。

治療を始めた頃と比べて、奥歯で噛む習慣が戻り、顎の位置や筋肉の使い方が変化していることがあります。
口元に入っていた力が和らぎ、以前より自然に話したり笑ったりできるようになると、前歯の見え方も変わります。
そのため、3回目の入れ歯では、安定してきた歯ぐきや噛み合わせだけでなく、歯の長さ、並び方、口元からの見え方、発音なども改めて確認します。

見た目だけではなく、噛むこと、話すこと、笑うことを含め、その方のお口に合う入れ歯へ仕上げていきます。

※入れ歯を作る時期には個人差があります。歯ぐきの治り方、顎の状態、抜歯する歯の本数、通院間隔などによって治療計画は変わります。