入れ歯コラムCOLUMN

総入れ歯に関する悩みにお答えします

総入れ歯の悩み1:初めて総入れ歯にする方へ

入れ歯による食べ物の制限

Q:噛めるもの・食べられるものは制限されますか?

A:総入れ歯を使用した場合、天然歯の時と同じものをしっかりと噛んで食べるということは難しいと言えます。
天然歯の場合と比較して、総入れ歯を使用した際の噛む力は3割ほど。天然歯の場合は、歯茎に埋まっている「歯根」と呼ばれる根元部分が支えとなり、硬いものを食べる際でも安定して噛むことができます。一方総入れ歯の場合は、歯茎の部分に上から覆いかぶせるようにして装着するため、天然歯の歯根のような支えがないのです。
しかしながら、自由診療で総入れ歯を製作した場合、歯茎にかぶせる部分の強度を上げたり、食事をするときの安定感をアップさせてくれたりする素材を選ぶことも可能です。

就寝時に入れ歯を外さなければならないのか

Q:入れ歯は就寝時に外さなくてはいけないというイメージがあるのですが、家族や友人に入れ歯であることを知られたくありません。入れ歯をつけたまま寝てはいけないでしょうか?

A:多くの歯科医院では、就寝時は入れ歯を外すように指導しています。しかし一部の歯科医師の中には、就寝時も入れ歯をつけっぱなしにすることを推奨している医師も存在します。
入れ歯をつけたまま就寝することを推奨する理由の一つに、就寝中に地震などの災害が発生した場合でも入れ歯を置き忘れない、ということが挙げられます。阪神淡路大震災や東日本大震災が発生した際に、避難時に入れ歯を置き忘れたり探し出せなかったりしたことで、大変不自由な思いをされた方が多くいらっしゃったためです。
しかしその一方で、就寝中は虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすい状態です。こうした衛生上の観点から、多くの歯科医師が就寝時には入れ歯を外すように指導しています。
就寝時の入れ歯の使用については、歯科医師や患者様のお口の中の状態によっても判断が分かれるため、担当医師と相談したうえで決めるようにしましょう。

総入れ歯の悩み2:部分入れ歯の方へ

健康な歯が少なくなったら全て抜いてしまう方が良いのか

Q:虫歯や歯周病により悪い歯が増えてきたのですが、すべて抜いて総入れ歯にした方がいいでしょうか?

A:しっかりとした歯を1本でも残せる場合は、抜かずに残した方がいいと言えます。すべての歯を抜いて総入れ歯を装着する場合、入れ歯を支える部分が歯茎しかないため、食事の際に動いたり外れたりしてしまう場合があります。一方で1本でもしっかりとした歯が残っている状態であれば、それを支えにして装着できる入れ歯治療を選択できます。総入れ歯を使用する人の多くが「上手くものを噛めない」という悩みを抱えておられるため、支えとなる歯は1本でも多く残しておいた方がいいでしょう。
しかしながら、歯を残した状態で部分入れ歯などの装着器具を使用する場合、どうしても支えになる歯に負担がかかってしまいます。そのため、残りの歯が重度の虫歯や歯周病でグラグラしてしまっている場合は、抜歯することも検討する必要があります。

総入れ歯に慣れるまでの時間が不安

Q:部分入れ歯から総入れ歯にした場合、慣れるまでに時間がかかりますか?

A:隣の歯に固定して使用する部分入れ歯とは異なり、総入れ歯は歯茎全体を覆うように装着します。特に残りの歯を抜いてから総入れ歯を製作する場合、それまであった歯根(歯茎に埋まっている根元部分)がなくなるため、お口の中の感覚が大きく変化することになります。そのため装着時の違和感が大きく、慣れるまでに時間がかかる患者様も少なくありません。
抜歯を伴う総入れ歯治療の過程で、最終的な入れ歯を製作・装着する前に、仮歯を使用できる歯科医院もあります。歯を抜いた直後の歯茎や顎の骨はとても不安定なため、総入れ歯を装着できる状態になるまで期間を空ける必要があるのです。その期間中に仮歯を使用し、噛み合わせを矯正したり、表情筋や噛む筋肉のリハビリテーションを行ったりします。
仮歯を使用して少しずつ総入れ歯の使用感に慣れるので、総入れ歯の完成時には快適に使用できるようになります。

総入れ歯の悩み3:すでに総入れ歯の方へ

入れ歯の見た目が気になる

Q:いかにも入れ歯っぽい見た目が気になります。もっと本物に近い見た目の入れ歯は作れますか?

A:保険適用の入れ歯は、レジンと呼ばれるプラスチックのみで製作されます。天然歯のような質感や凹凸、血色感を再現したり、装着した時に違和感が少ないように薄く加工したりすることが難しいため、どうしても「入れ歯っぽい入れ歯」になってしまうのです。
より自然な仕上がりの審美性の高い入れ歯を使用したいということであれば、保険適用外の入れ歯を検討するといいでしょう。保険適用外の総入れ歯中には、本物の歯のような自然な透け感を持つ義歯や、歯茎の血色や毛細血管のグラデーションを再現した床(部分)を使用できる歯科医院もあります。患者様ごとに合う歯や歯茎の色や質感がことなるため、入念にカウンセリングや調整を行ってくれる歯科医院を選ぶのがおすすめです。

痛みで食事を楽しめない

Q:食事の時に痛みを感じ、しっかりと噛むことができません。

A:食事の際に痛みを感じたり、会話の時に入れ歯がずれたりする原因の一つとして、お使いの入れ歯がお口に合っていないということが挙げられます。
口の中の構造はとても繊細で複雑。違和感なく快適にお使いいただける入れ歯を製作するには、念入りな型取り・調整を行い、患者様に合った素材を使用する必要があります。しかしながら、保険診療の入れ歯の場合は、使用する素材・製作する工程が限定されています。
そのため、患者様おひとりおひとりにぴったりの入れ歯を製作するのが難しいのです。また、自由診療でぴったりな入れ歯ができた場合でも、長年使用することで、入れ歯自体が少しずつ変形していきます。さらに、使用している方の歯茎や顎の骨の状態も変化していくため、知らないうちに合わない入れ歯を使用している状態になってしまうのです。 総入れ歯を長く快適に使用するためには、定期的に歯科医院で入れ歯やお口の中の状態をチェックしてもらい、必要に応じて新しい入れ歯の製作も検討しましょう。

総入れ歯に関するお悩みは、入れ歯専門のクリニックへ

木下歯科医院では、まるで本物の歯のような使用感・審美性を追求した「精密入れ歯」をご提案しています。国際ライセンスを取得したスペシャリストが、初めて総入れ歯を製作される患者様だけでなく、他院様で製作された総入れ歯の使用感にお悩みの患者様にも、心からご満足いただける精密入れ歯を製作いたします。
「総入れ歯にするべきかどうかわからない」という場合でもお気軽にご相談いただけるよう、無料相談も実施しております。完全予約制のプライバシーが守られた空間をご用意しておりますので、なかなか人には打ち明けられない歯の悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談にお越しください。

医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)