入れ歯コラムCOLUMN

歯が1本もないなら総入れ歯・インプラントどっちにすべき?

歯が1本もない状態での入れ歯治療

歯が一本もない状態を専門用語で「無歯顎(むしがく)」と言います。

歯を全て失ってしまった場合、そのままにしておくと非常に多くのリスクを抱えることになります。体の健康はしっかりと噛んで食事をすることが基本ですから、まずは噛む機能を取り戻さなくてはいけません。その第一選択肢として挙げられるのが、総入れ歯です。

総入れ歯は「床」と呼ばれる歯ぐきの部分と人工歯から構成されおり、床が粘膜に吸着することで入れ歯を安定させ、人工歯を通じて噛む感触を顎の骨に伝えます。

総入れ歯治療のメリット・デメリット

全く歯がない状態から総入れ歯を使用されると、食事や発音がしやすくなるといったメリットを感じられるでしょう。総入れ歯はインプラントのような外科手術が不要なため、身体への負担も小さく、手術ができない疾患をお持ちの方にもご使用いただくことが可能です。

ただし、総入れ歯は粘膜に吸着させて固定しているため、場合によってはずれやすかったり噛みにくかったりという不満を感じる方も少なくありません。

保険適用と自費診療の総入れ歯の違い

総入れ歯は、保険適用・自費診療のいずれでも作ることができます。

保険診療の入れ歯は材料が限定されているため高価な材料は使えませんが、その分安価に製作できます。また、製作工程にも決まりがあるため、比較的短い期間での製作が可能です。

一方、自費診療の総入れ歯は使用できる材料や製作工程に制限がありません。そのため、費用が少し高額になったり製作期間が長くかかったりすることもありますが、自分にぴったりな装着感と入れ歯には見えない自然な見た目の総入れ歯を手に入れることができます。

歯が1本もない状態でのインプラント治療

インプラントとは、歯を失った部分の顎の骨に人口の歯根を植えこむ手術を行い、その上に人工歯を固定する治療方法のこと。

インプラント治療の種類

無歯顎の方が受けられるインプラント治療は以下の3種類となります。

オールオン4(オールオン6)

4本(6本)のインプラントを埋め込むことにより、片顎10~12本がつながった人工歯を支える治療法です。

通常のインプラント治療では、失った歯1本に対して1本のインプラントを埋め込みますが、オールオン4(オールオン6)は少ない本数で多くの人工歯を支えられるのが特徴です。埋入が最小限で済むため、治療時の身体への負担だけでなく、1本ずつインプラントを埋入するのに比べて費用も抑えられます。

インプラントオーバーデンチャー

2~4本のインプラントを埋め込むことによって入れ歯を安定させる治療法です。オールオン4の場合は常時装着となりますが、インプラントオーバーデンチャーは毎日着脱が可能であり、通常の入れ歯と同じく取り外してお手入れをします。

通常の入れ歯に比べてずれる心配がほぼなく、快適に入れ歯が利用できるというメリットがあります。また、これまで利用していた入れ歯の使用も可能です。

マグネット式インプラント

インプラントオーバーデンチャーの一種で、インプラントに磁石を取り付けて入れ歯を固定する治療法です。磁石でぴったり固定されるため安定感に優れており、入れ歯がずれにくく、外れにくいという特徴があります。

インプラント治療のメリット・デメリット

インプラント治療のいちばんのメリットは、義歯をしっかり固定できること。しっかり固定された義歯には「しっかりと噛める」「発音が安定する」「見栄えが良い」等のメリットがあり、しっかり噛めるようになることで健康面・精神面の向上にもつながります。

一方で、外科手術を伴うため全身状態が良くないと施術が難しい、治療期間が長い(結合するまでに3~6ヶ月程度)、ほとんどの場合は保険適用外のため治療費が高額、といったデメリットがあります。

インプラント治療が保険適用になる条件とは

インプラント治療を保険適用で行うためには、患者さんと治療する医療機関の両方が条件を満たす必要があります。以下の条件以外の場合、インプラント治療は自費診療となります。

患者さんの条件

  • 先天性部分無歯症:生まれつきの病気で、顎の骨の1/3以上が欠損している
  • 病気や交通事故による欠損:悪性腫瘍や顎骨骨髄炎、交通事故による外傷などで、顎骨を1/3以上欠損している

※虫歯や歯周病などによる歯の喪失の場合、保険適用はされません。

医療機関側の条件

  • 病院に設置されている:病院(病床数20床以上の入院施設(病棟)を持つ医療機関に設置されている歯科・口腔外科である
  • 5年以上の経験のある常勤医師が2名以上いる:歯科、口腔外科での治療経験が5年以上、またはインプラント治療の経験が3年以上の常勤歯科医師が2名以上在籍している
  • 当直体制の整備:当直体制をとっている医療機関である
  • 国指定の医療機器・医薬品の整備:国が指定している医療機器や医薬品が完備され、安全な治療環境が整っている

歯が1本もないからこそ、精密入れ歯で誰にも気づかれない口元に

当院の精密入れ歯「ESTEETH」は、入れ歯専門の歯科技工士による立ち会いのもと、患者様のお口・筋肉の状態や噛み合わせや笑った時の美しさなどを細かく診断し、時間をかけて丁寧に製作するオーダーメイドの入れ歯です。お一人おひとりにピッタリ合った総入れ歯を製作するため、装着しても入れ歯だとはまず気づかれない自然な見た目で、装着感も快適。

まずはリラックスしてお話しいただけるカウンセリングルームで、お口のことやご要望を相談されてみませんか?これまでの入れ歯に不満のある方、治療法を決めかねている方、是非一度無料カウンセリングにお越しください。

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医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)