入れ歯コラムCOLUMN

歯がなくなったらどうしたらいい?3種類の治療を紹介

歯がない状態でどうしたらいいか困ったら

歯がないことによるデメリットは?

歯が1本ないだけで、起こりえる影響はさまざま。具体的には以下のようなものがあります。

口腔内への影響

抜けた歯の両隣の歯が移動したり、傾いたり、伸びてくることにより、かみ合わせが悪くなり、顎関節症の原因となったり、他の歯の寿命にも影響を与える可能性があります。

見た目への影響

歯並びのバランスが崩れるため、笑ったりしゃべったりする時の口元の印象が損なわれます。 また、噛む力が衰えることで顔の筋力が低下し、しわやたるみ、頬の下垂に繋がり、老けて見えるようになる可能性があります。

全身への影響

食べ物をよく噛まずに飲み込むことにより、消化器官に負担がかかるようになります。 また、「歯がほとんどなく入れ歯も使用していない人」は、「歯が20本以上残っている人」に比べて認知症になる確率が1.9倍にもなるともいわれています。

※参照:神奈川歯科大学 「歯を失うと認知症のリスクが最大 1.9 倍に」(2011年1月7日のプレスリリース)

残っている歯の本数で治療法が変わる

歯を失ってしまった場合の治療方法は、一般的に

  • ブリッジ
  • 入れ歯
  • インプラント

の3つです。歯を失った部位や本数、そして歯茎や顎の骨の状態によって、どの治療が最適であるかが変わってきます。

数本の歯がない程度であれば、原則として上記のどの治療法も選択が可能。しかしながら、残っている歯の部位によっては選択肢が限定される場合もあり、具体的には「1番奥の歯が残っているかどうか」で治療法の選択肢が変わります。

1番奥の歯が残っていない場合の選択肢は、

  • 入れ歯
  • インプラント

のいずれかとなります。ブリッジは両隣の歯を土台とするため、両隣の歯がない部位には不適応となります。

また、1本も歯がない場合の選択肢も、

  • 入れ歯
  • インプラント

のいずれかとなります。それぞれの治療法について知っておけば、治療を選択する際により良い判断ができるでしょう。

根管治療と補綴治療について知ろう

歯の中心には、歯髄と呼ばれる歯の神経が通っています。虫歯の感染が歯髄にまで及ぶとじっとしていられないほどの痛みが生じるため、根管治療で歯髄を取り除き、根管内を洗浄しなければなりません。
この、「歯の根っこの神経が通っている管(根管)をきれいに掃除する治療」のことを、根管治療といいます。

根管内をきれいに掃除して空いた空洞にしっかり詰め物をしたら、歯を元の形にする治療をします。例えば、削った部分が一部ならコンポジットレジンで修復したり、型取りをして金属の詰め物を作製したりします。根幹治療を行わずに抜歯した場合は、入れ歯等で補います。

入れ歯のように、歯を元の形にする治療、「金属や歯科専用のプラスチック、陶器等の素材で失われた歯を補う治療」のことを補綴治療といいます。

歯がない時の治療法(1)入れ歯

入れ歯の種類は大きく分けて2つあり、歯が1本もない場合は「総入れ歯」、歯が1本でも残っていれば「部分入れ歯」を作ります。

部分入れ歯は失った歯の位置によって形状が変わりますが、現在残っている歯に「クラスプ」と呼ばれるバネをかけて部分入れ歯を固定させるのが一般的。噛みにくい、取り外しが面倒、違和感があるなどの問題があり、部分入れ歯には慣れが必要です。

部分入れ歯も総入れ歯も外科手術は不要。また、基本的にどんな入れ歯でも保険で作ることが可能です。

保険診療の入れ歯の完成までの日数は、およそ2週間~1ヵ月(通院回数3~5回)ほど。費用は部分入れ歯の場合で5,000~14,000円、総入れ歯の場合で10,000~15,000円程度です。自費診療を選ぶと、さまざまな素材やバネのない部分入れ歯、最新技術を取り入れた入れ歯など、選択肢が拡がります。

自費診療の入れ歯は優れた材料を選択できるだけでなく、よりフィット感のある入れ歯を目指して精密な型取りや調整を行うため、製作期間が長め(2~3か月)になる傾向があります。

歯がない時の治療法(2)ブリッジ

ブリッジとは、失った歯があった部分の両隣の健康な歯を削り、その上に繋がった人口歯を被せて、文字通り「橋」をかけるように歯を補う治療法です。

ブリッジは保険適用のものと保険適用外のものがありますが、保険適用のものだと比較的安価。固定式のため違和感が少なく、噛む機能もしっかりと回復してくれるため、歯を失った場合によく選ばれる治療法です。

通院2~3回、約2週間程度と、入れ歯やインプラント等の治療法と比べて治療期間が短いこともメリットのひとつ。もちろん、外科手術も不要です。 前歯の場合、保険内でも歯の色に近いプラスチックを使うこともでき、比較的見た目もよく仕上がります。

ブリッジのデメリットは、両隣の歯を削る必要があるということ。既に詰め物や被せ物をしている歯ならまだしも、健康な歯をブリッジのために削ることに抵抗を感じる方は少なくないでしょう。

ブリッジの費用は保険診療が適用できる場合で1本数千円~1万円ほど。両隣の歯を含め最低でも3本の治療となるため、2~3万円程度が相場となります。

歯がない時の治療法(3)インプラント

インプラントは抜けた歯の根のあった部分にネジのような形をしたインプラント体(人工歯根)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療です。

インプラントのメリットとしては、人工歯根が骨に固定されるためしっかりと噛めること、歯茎の上には人口の歯しか見えないため天然の歯と見分けがつきにくいこと、違和感がないことなどが挙げられます。

デメリットは、自由診療なので費用が高額になることと、外科手術が必要になるため持病によっては手術が受けられない場合があること、治療期間が長くかかるということなどです。

歯が1本もない場合の選択肢は、インプラントか入れ歯となりますが、歯が1本もない状態でインプラントを選択する場合、治療方法は「オールオン4」と「オールオン6」の2つとなります。 2つの違いは、インプラントを埋め込む本数です。(下表参照)

オールオン4 オールオン6
インプラントの本数 4本 6本
費用 安い 高い
特徴 顎骨がしっかりしている方向け 顎骨が少ない方も長期的な耐久性を期待できる
手術時間 約1.5時間~3時間 約2時間~3時間

インプラントは人工歯なので虫歯になることはありませんが、メンテナンスを怠ると歯周病になるリスクはあります。

インプラントに起きる歯周病を「インプラント周囲炎」といい、インプラント周囲炎になると歯茎(歯肉)に炎症が起き、顎の骨が溶かされ、インプラントがグラグラしてきます。 そのままにしていると、せっかく外科手術までして埋め込んだインプラントが抜け落ちてしまうという恐ろしい病気ですので、治療後は日々のメンテナンスを怠らないようにしましょう。

個々の状態に合わせたオーダーメイドの精密入れ歯とは

神戸にある入れ歯専門の歯科医院・木下歯科医院の精密入れ歯「ESTEETH」は、従来の入れ歯とは製作の工程から全く異なる「オーダーメイドの入れ歯」。 入れ歯専門歯科技工士の森永が治療に立ち会い、患者さんの細かい要望や悩みを直接伺ってイメージのすり合わせを行いながら、より精密な入れ歯を作製していきます。

目指すのは、咀嚼や発音など機能面の回復に加えて、健康的な笑顔を引き出す審美性に優れた入れ歯です。

当院では、院長の木下がすべての治療を一貫して行います。当院の患者様のお口の中のことはすべて把握し、いつでもご説明させていただける状態であるということが、当院のゆるぎない大切な方針です。 治療法については、メリットもデメリットもすべて正直にお話しします。遠方の方は、ビデオ通話でのご相談も可能です。 精密入れ歯にご興味のある方、歯がない状態でどうしたらいいかお困りの方は、無料相談フォームからお気軽にご相談ください。

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医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)