入れ歯コラムCOLUMN

歯がない状態が健康や生活に影響するデメリットとは?

歯がない状態で起こる様々なデメリットとは

食事に関わるデメリット

食べ物は歯で噛み砕いて味を引き出します。多くの歯を失った状態ですとしっかり咀嚼できず、すぐに飲み込むような食べ方をすることに。食べ物の本来の味を味わうことができなかったり、うまく噛めないことで食べたいものを我慢しなければならなくなったりします。

また、本来歯は消化器官のひとつとして、よく噛んで唾液と混ぜ、胃や腸が消化しやすい状態にして飲み込むために必要です。しかし、歯がないことで咀嚼ができていないままに食べ物を飲み込むことで、胃や腸に負担をかけることになります。

健康に関わるデメリット

虫歯や歯周病のリスクが高まる

歯が抜けたままにしておくと噛み合う歯が伸びてきてしまったり、隣り合う歯が傾いたり移動したりしてしまい、噛み合わせの乱れや歯と歯の隙間が広くなることによる口腔内の不衛生を招きます。口腔内が不衛生になることは、虫歯や歯周病の原因となり、さらに歯を失うリスクを高めてしまうのです。

顎関節症の原因になる

噛み合わせが悪い状態で噛み続けることによって「顎のズレ」を招き、次第に「顎が痛む」「口が開かない」「顎を動かすと音が鳴る」といった症状が起こる「顎関節症」の原因になる可能性もあります。

転倒リスクが高まる

「過去1年間に転倒の経験がない65歳以上の健康な人」を対象として行った調査によると、残っている歯が19本以下で義歯を使用していない人は、20本以上の歯が残っている人に比べて転倒のリスクが約2.5倍になるという結果になりました。(※)

また、残っている歯が19本以下であっても、義歯を使用している人は1.36倍と転倒リスクが低くなっており、歯のない状態で放置している人は転倒リスクが高くなることがわかっています。

※参照元:日本転倒予防学会誌|歯科から考える転倒予防
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/tentouyobou/5/1/5_23/_article/-char/ja/)

認知症の原因になる

咀嚼によって口を動かすことは脳への刺激となり、血流量が増加するとされています。よく噛めないことで脳に伝わる刺激が減り、脳への血流量が減ってしまうのです。残っている歯の本数と認知症の発生率について、以下のような調査結果があります。

  • 歯がほとんどなく入れ歯も使用していない人は、自分の歯が20本以上残っている人に比べて、認知症の発症リスクが約1.9倍に高まる。
  • あまり噛めない人は、何でも噛める人に比べて認知症発症リスクが1.5倍になる。

※参照元:日本福祉大学|歯を失って義歯を使わなければ認知症のリスクが最大1.9倍に
(http://cws.umin.jp/press-releases/022.pdf)

見た目に関わるデメリット

見た目に関わるデメリットは最もわかりやすいのではないでしょうか。例えば、失った歯が前歯の場合、歯がないことが目立つため、口元や顔全体の見た目に影響が出ることは想像に難くないでしょう。

口元や顔全体の印象として人に与える影響は想像以上に大きく、普段あまり人の歯を意識して見ない人も、相手の口に歯がない場所があれば気になってしまうものです。

失ってしまったのが外から見える位置の歯でなくても、歯がなくなると残っている方の歯だけで食べ物を噛むようになり、顎の筋肉のバランスが崩れ、顔がゆがんでしまうことも。また、歯が抜けたあとに時間が経つと歯ぐきがやせてしまい、頬がこけてたるむことで、老けて見えるようになってしまいます。歯がないことが気になってうまく笑えなくなったり見た目への影響が出たりして、気分が落ち込んでしまうなどの精神的な負担も懸念されるでしょう。

医療費に関わるデメリット

歯を失うことで発生する可能性のある、様々なリスクについてお話してきました。

歯がない状態を放置すれば、時間の経過とともに様々なトラブルのリスクが高まります。歯の悪化が進み、歯の内部や神経などへの根管治療をしなければならないような状態になってしまえば、治療回数も増え、詰めものや被せものなどにかかる費用の準備も必要です。最悪歯を失うことになれば、それを補う人工歯などの補綴治療を行うこととなり、さらに費用がかかります。

口の中だけではなく、お話ししてきたような全身に関わるトラブルになってしまうと、治療箇所も増えて生涯かかる医療費はどんどん高額になってしまうのです。

歯がない状態に対する治療法とは

入れ歯

入れ歯は、歯を失った時に、失った歯の代わりに機能を補うための取り外し式の補綴(ほてつ)治療です。※補綴治療…なくなった歯を人工物で補う治療のこと。

入れ歯に部分入れ歯と総入れ歯があります。部分入れ歯は歯が1本でも残っている場合に、総入れ歯は歯が1本も残っていない場合にそれぞれ用いられます。基本的にどんな入れ歯でも保険で作ることができ、治療期間は2週間~1か月程度。自費診療の入れ歯であれば、優れた材料を選択できるだけでなく、より自然でフィット感のある入れ歯にできます。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を柱として間に橋をかけるように人工歯を補う固定式の補綴治療です。入れ歯と異なりしっかりと固定されるため、噛む力は比較的しっかりと回復できます。

ブリッジも保険適用のものと自費診療のものがあります。保険適用のブリッジの場にするには使える素材などで条件があるため、希望や歯の状態などによっては保険適用での治療が難しい場合もあります。自費診療の場合は審美性に優れた様々な治療を選ぶことができます。治療期間は2週間程度です。

インプラント

インプラントは、失った歯の顎骨にチタンの人工歯根を埋め込み、その上にネジで人工歯を固定する補綴治療です。ごく一部の条件に合致する場合を除き、ほとんどの場合は自費診療となります。

健康な歯を削る必要がなく、固定式のためしっかりと噛むことができますが、外科手術を伴うため全身疾患がある場合などは適用できない場合もあります。人工歯根が顎骨にしっかりと固定されるまで待つ必要があるため、治療期間は3ヵ月~1年ほどと長めです。

歯がないデメリットを快適で美しくクリアする「精密入れ歯」とは?

神戸の入れ歯専門歯科・木下歯科医院では、なくなってしまった歯の治療として、フルーオーダーの精密入れ歯治療を行っています。「ESTEETH」と名付けた精密入れ歯は、患者さんの噛み合わせの高さや骨格、歯肉の固さ、筋肉の動き、お顔全体の表情まで念入りに調べ、丁寧に時間をかけて作りあげていきます。

失った歯の治療をどうしよう…と悩まれている方は、ぜひ一度ご相談ください。リラックスした雰囲気でお話できるよう、個室のカウンセリングルームをご用意して無料相談を承っておりますので、まずはお電話、お申し込みフォームからご予約ください。

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医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)