入れ歯コラムCOLUMN

総入れ歯のメリットとデメリットを知ろう

総入れ歯のメリットとは

総入れ歯には、保険診療で製作するものと自由診療で作成するものの2種類があり、それぞれ異なるメリットがあります。

保険診療で総入れ歯を製作するメリットは、なんといっても費用の安さと製作期間の短さ。
歯科医院にもよりますが、保険診療での治療費は1割負担で片顎あたり3,000円程度、3割負担で9,000程度となっており、約2万円あれば上下両方の入れ歯を作ることが可能です。

治療期間は1~2週間ほど、通院回数は4~5回と、非常に短期間で済むのもメリットの一つ。
歯が抜けたばかりの頃は歯茎に十分な厚みがあり、顎の骨もしっかりとしていますが、長期間放置することでだんだんと状態が変わってきます。また長期間使用することで入れ歯自体が変形したり壊れたりする場合もあるため、作り変える可能性を考慮すると、早く・安く作ることが可能な保険診療の総入れ歯は時間的・経済的負担を抑えることができます。

自由診療で総入れ歯を製作する場合、費用は全額自己負担になりますが、使用する材料や工程によって、審美性・使用感・耐久性を変化させる ことが可能です。
土台となる床(しょう)の部分に多く使われる金属素材は、保険診療の入れ歯よりも薄く加工できるため、装着時の違和感を少なくしてくれます。それに加えて優れた熱伝導性が食べ物の温度を伝えてくれるため、食事の時間がより楽しみになるという点も魅力。歯茎に当たる部分にシリコンを使って装着したときの痛みを軽減したり、長期間使っても壊れにくい・歪みにくい入れ歯にしたりといったことも可能です。

総入れ歯を使用すると、食事のしやすさに加えて発音のしやすさを感じられる方が多くいらっしゃいます。また、咀嚼回数が増えることによって生活習慣病や認知症の予防につながるという側面もあります。

総入れ歯治療は、持病がある方や体力に自信のない方でも受けられる治療法であることもメリットといえます。
外科手術を伴う歯科治療の場合、心臓病や糖尿病、高血圧や骨粗しょう症といった持病がある人は治療を受けられない場合があります。総入れ歯は外科手術がないため身体への負担が少ないため、持病がある方でも治療を受けられる可能性が高まるのです。

総入れ歯のデメリットとは

大きな手術を受けることなく短期間で製作できる保険診療の総入れ歯ですが、他の歯科治療と比較した際のデメリットも存在します。

保険診療の総入れ歯の場合、使用できる材料がレジンと呼ばれるプラスチックのみに限定されています。人工歯と床の色のバリエーションが少なく天然歯に近い仕上がりにすることは難しいため、どうしても「入れ歯っぽさ」が気になるという方も少なくありません。
また、自由診療の総入れ歯と比較すると耐久性はあまり望めません。しっかりとお手入れをしていても、長年の使用により変色してしまったり歪んだりしてきます。

保険診療で製作した入れ歯の耐用年数は3~5年程とされていますが、使い方次第ではもっと早く劣化してしまう可能性もあるということを覚えておきましょう。

自由診療の場合は使用する材料や工程に制限がないため、保険診療のものよりも個人に合った、見た目も天然歯に近い状態の総入れ歯を製作することが可能です。
ただし、治療費は全額自己負担になるため、想定していたより費用が掛かってしまう場合も。
また、どんなに合った入れ歯を作っても、何年も使っていると歯茎や顎の骨の状態が変化したり、入れ歯自体が変形してきたりします。作り替えが必要になった際には再び高額な治療費が掛かってしまうので、その点も加味しておきましょう。

歯科医院で総入れ歯を製作する際は 、口の中の状態を確認して型取りをし、噛み合わせを調整しながら歯の高さなどを決定します。できる限り患者様に合った入れ歯になるよう丁寧に作られますが、保険診療は使える素材や工程が決まっているため、「なんの不満もないぴったりの入れ歯」とはなりづらいのが実情です。
自分に合った総入れ歯が出来上がらなかった場合、食べ物を噛む時に痛みを感じたり、入れ歯がずれることにより歯茎に傷がついてしまったりする場合があります。

また、総入れ歯による噛む力は天然歯の場合と比較して20~30%程度と非常に弱く、前歯で硬いものを噛み切れなかったり弾力のあるものをしっかり噛めなかったりと、食事に対してストレスを感じられる方も。そうした日常的なストレスの蓄積により、食事を摂ること自体を億劫に感じるようになる方もいらっしゃいます。

他の治療と比べてのメリットとデメリット

総入れ歯を検討されている方の中には、「インプラント治療」や「オールオン4」に関心があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

インプラント治療とオールオン4はいずれも「インプラント」と呼ばれる金属製の歯根を歯茎に埋め込み、その上から人工歯をかぶせて固定する治療法です。

インプラントを使用した治療のメリットは、安定性の高さと見た目の自然さ。土台となる歯根を再現するため、総入れ歯では噛むことが難しかった食品も、インプラントであれば歯が安定して食べやすくなるのです。

インプラントを使用した治療法は保険が適用されないため、治療費はかなり高額 です。インプラント1本につき人工歯1本を固定する場合、治療費は1本あたり20~60万円。インプラント4~6本に対して連結した人工歯を固定するオールオン4を選択した場合でも、片顎あたり200~350万円ほどになります。治療過程で外科手術が必要なため治療期間も3~6ヶ月以上かかり、気軽に受けられる治療ではないというのが実情です。

総入れ歯のデメリットをカバーする「精密入れ歯」とは

総入れ歯を製作したほうが費用や治療期間の面で負担が少ないけど、周囲に入れ歯だと悟られたくない。だからといって、インプラントを埋め込むための外科手術は怖い…。
そんな患者様におすすめするのが「精密入れ歯」。一般的な総入れ歯では実現が難しい快適な使用感と、まるで本物の歯のように美しく、周囲に悟られにくい審美性を追求した入れ歯を「精密入れ歯」と呼びます。

兵庫県神戸市の精密入れ歯外来・木下歯科医院では、製作する精密入れ歯を「ESTEETH(エスティース)」と呼んでいます。 エスティースの製作に携わるのは、精密入れ歯のプロフェッショナルとしての証、「BPS国際ライセンス」を持つ木下院長。そして、同じく国際ライセンス取得済みの歯科技工士:森永純氏です。
「BPSシステム」はより高性能な精密入れ歯を作り上げるための製作システムで、ヨーロッパを中心に広がりを見せている最新技術。木下歯科医院は日本で最初にBPS国際ライセンスを取得した歯科医院として、これまで多くの患者様のお悩みに寄り添ってまいりました。

エスティースの特徴は「快適な着用感」「耐久性」「審美性」。BPSシステムの高度な治療・技術による正確な型取りと、通常の入れ歯に使用されるものより10倍高価な特殊素材の使用により、噛み心地がいいのに外れにくい、まるで本物の歯のように美しい入れ歯を作り上げることが可能です。

こうしたエスティースの高い品質を支えるのが「フォナレス人工歯」と「イボカップ」と呼ばれる特殊素材です。
フォナレス人工歯は、天然歯が持つ光沢感と表面の形状だけでなく、歯間やサイズ感にも徹底的にこだわって作られます。顎の自然な動きに合うように作られた人工歯のため、性別や年齢に合わせた配列を実現できるのが魅力です。 歯肉部分の製作に使用されるイボカップは、耐久性が非常に高いため薄く加工することが可能な特殊素材。一般的に厚くなりやすい歯肉部分を薄く仕上げられるため、高い使用感と美しい見た目を両立できます。

木下歯科医院は1日5名限定の完全予約制とさせていただいており、カウンセリングからアフターケアまで木下院長が一貫して担当いたします。
これまで満足のいく入れ歯に出会えなかったという方や、入れ歯が初めてで不安ばかりという方にも、院長自ら真摯に寄り添ってまいります。合わない入れ歯で諦めてしまう前に、ぜひ一度木下歯科医院にお越しください。

医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)