入れ歯コラムCOLUMN

歯がない方が歯医者に行くのは恥ずかしいことではありません

歯医者に行きづらいと思っている方の主な理由

虫歯やお口の中のトラブルが多いのに、歯医者に行きづらい、なかなか行く勇気が湧かない、と思っている方はあなただけではありません。実は多くの方が、以下のような理由で、歯医者に行くのを遅らせてしまっているのです。

  • お口のひどい状態を見せるのが恥ずかしい
  • 治療費が高そう
  • 痛いのが怖い など

しかし、虫歯は自然に治ることはありません。お口の中のトラブルは放っておくことで悪化し、手遅れになってしまうこともあります。ここではそれぞれの理由について、歯科医が本音でお話します。

お口のひどい状態を見せるのが恥ずかしい

虫歯や歯周病でボロボロのお口の中を見て、歯科医はどのように思っていると思われますか?

歯科にいらっしゃる患者さんは、皆お口のトラブルを抱えていらっしゃいます。ですから、「私みたいにボロボロの歯の人はいないだろう…」なんて悲観される必要は全くないのです。

「ボロボロでお見せするのが恥ずかしいのです」と前置きされる患者さんはたくさんいらっしゃいますが、驚いたことはありません。

お口の中を見せていただいて、私たち歯科医がまず考えることは、どうやって治すのが患者さんにとっていちばん良いかな?という治療計画です。驚くよりも、何とかしよう!と意欲が湧く瞬間なのです。

治療費が高そう

歯の治療費は高い!とか、あっちの歯科医院は高かったけど、こっちの歯科医院は安かった、なんて話を耳にされたことがあるかもしれません。こんな話を聞くと「よく分からないうちに高額の請求をされたらどうしよう」と不安になって、つい歯医者から足が遠のいてしまうかもしれません。

歯科治療には保険診療と自由診療があります。

保険診療というのは、治療内容ごとに「保険点数」というものが厚生省によって決められていて、その保険点数によって治療費が決まる診療です。保険診療による治療費はどの歯医者さんでも一定で、歯医者さんによって治療費が変わる、ということはありません。

一方、自費診療の場合は歯医者により料金が異なります。保険診療とは異なり全額が自己負担となりますから、どうしても高額になりがちです。

より機能性や快適性を求める場合は自費診療を選択したほうが良い場合もありますが、思わぬ高額な出費になってしまわないよう、治療内容やかかる費用を事前に医師としっかりと相談することが大切。自由診療の場合は分割払いやデンタルローンを取り扱っている医院も多いので、無理のない支払いを相談可能です。

保険診療であっても自由診療であっても、症状が悪くなればなるほど費用がかさむことになるのは変わりありません。無駄な治療費を払わないためには、お口のトラブルに気づいたらすぐ受診し、最後まできちんと通うということが大切です。

痛いのが怖い

歯医者に対して「痛い」といったイメージをお持ちの方は多いと思います。

子どもの時の治療が痛かったり、無理やり治療されたり、大きな機械やマスクの先生が怖かったりという経験から、歯医者さんが嫌いになってしまう方は多くいます。

何をされるか分からない、痛いことから逃げられないという体験は、子ども心に強い印象を与えるもの。そんなイメージが原因で歯医者さんに対して苦手を感じてしまう、ついつい後回しにしてしまう、という方も少なくないのではないでしょうか。

虫歯の治療は確かに痛みを伴うこともあります。しかし、最近は削る前に麻酔をしてくれることも多くなっており、麻酔自体が痛くないように、表面麻酔・電動麻酔器・カートリッジウォーマーといった痛みを軽減できる方法を導入している歯医者も増えてきました。

更には、「笑気麻酔」というリラックス効果のあるガスを用いる方法で、恐怖心が強い人も不安を感じにくい状態で治療を受けられるようにしている歯医者もあります。

カウンセリングや問診では、「治療や痛みに恐怖心がある」ことをぜひスタッフに伝えてください。痛みや恐怖心を抑える治療法の提案や、配慮した治療を行えます。

放置して悪化させてしまってからでは治療に時間がかかるため、苦手な歯医者に何度も通うことになります。早めに受診することで思っていたよりも治療が楽に済むケースも多くありますから、歯医者が怖い人こそ、どうか早めの受診を心がけていただきたいと願っています。

恥ずかしくない!プライバシーに配慮した歯医者が増加中

患者さんの中には「治療しているところを誰にも見られたくない」「人に聞かれたくない相談がある」という方もいらっしゃるかもしれません。治療方針等を歯科医に相談したいと思っていても、周りの人に聞こえるのではないかと思うと相談しにくくなってしまいますね。

一般的に日本の歯医者の診療室は、仕切りのない大きな部屋に治療椅子がズラっと並んだオープンタイプや、治療椅子の間をパーテーションで区切ったセミオープンタイプをイメージされる方が多くいと思います。これらのタイプの診療室ですと、丸見えではなくても隣に誰が座っているかや治療の様子が何となく分かります。間隔がさほど広くない場合、会話の内容まで聞こえてしまうことも少なくありません。

そんな方にお勧めなのが、最近増えてきている個室診療の歯科医院です。

個室診療というのは、1つ1つの診療椅子がお部屋に分かれているタイプの診療室で治療が受けられるということ。個室での診療であれば治療しているところを誰にも見られないだけでなく、他の人が治療を受ける様子や音が気にならないためリラックスして治療に臨むことができます。

なお、歯科医院によっては一部の診療室だけが個室の場合と全ての診療室が個室の場合がありますので、個室診療をご希望の場合は事前に確認しましょう。

全ての診療室が個室となっている完全個室の歯科医院なら、いつ行っても必ず個室の診療室で治療を受けることができます。

歯がなくなってしまう原因とは

公益財団法人8020推進財団による「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(2018年11月)によると、歯を失う2大原因は「歯周病」と「う歯(虫歯)」となっています。

歯を失う要因としてもっとも多いのは、「歯周疾患が進行している歯」、つまり歯周病です。歯周病は歯の病気ではなく、歯の骨の病気です。歯周病になるとはじめは歯肉が炎症を起こしますが、この時点では目立った自覚症状はありません。そのため気が付かないままに症状は進行し、繁殖した歯周病菌が顎の骨を溶かし、ついには歯を失うほどに重症化してしまうことになります。

歯周病の基本治療は、正しいブラッシングや歯科での歯垢・歯石除去等。歯を残すことは前提ですが、進行度合いによっては抜歯が選択される場合もあります。歯周病によりダメージを受けた歯周組織は、治療を行っても元には戻りません。

しかし、歯を支える組織を再生させて元の状態に近い形へ戻す治療があり、これを再生治療・再生療法と呼びます。再生治療が登場したことで、これまでは抜歯しか選択肢がなかった歯周病も歯を抜かずに済む可能性が出てきました。

しかし、再生治療は適応症が限られており、進行しすぎている歯周病の場合は再生が期待できません。2018年に全国2,345の歯科医院で行われた全国抜歯原因調査結果によると、歯を失うに至るリスクの高い歯は、以下であることも分かっています。

  1. 治療をしていない虫歯
  2. クラウン(冠)装着されている歯
  3. 部分入れ歯の針金がかかっている歯(鉤歯)
  4. 歯周疾患が進行している歯

「クラウン(冠)装着されている歯」や「部分入れ歯の針金がかかっている歯」は、治療法そのものが歯の喪失リスクを高めているわけではありません。

進行した虫歯の場合、歯髄を取り除いた(根幹治療)後に詰め物や被せ物で補填します。しかし根の病気は再発することも多く、再治療を繰り返すことで歯の状態はますます悪くなり、最終的に抜歯に至るケースが少なくないのです。

また、部分入れ歯は、針金(クラスプ)をかけている「鉤歯」に大きな負担がかかるため、やがて鉤歯になった歯を傷めてしまって失うリスクが高まります。

このように、歯科治療は治療して終わり、義歯を入れて終わりではありません。また、健康な歯を根元から失ってしまう歯周病は虫歯よりも更に怖い疾患だと言えます。

自分では気が付けない治療後の状態変化や初期の歯周病も、歯科医の検診で見つけることができます。ぜひ歯医者さんでの定期的な検診を受けていただきたいと思います。

※参照:公益財団法人8020推進財団による「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」(2018年11月)
(https://www.8020zaidan.or.jp/pdf/Tooth-extraction_investigation-report-2nd.pdf)

※参照:厚生労働省 e-ヘルスネット「歯の喪失の原因」
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-04-002.html)

歯がない状態で行う治療方法

歯を失ってしまった場合の治療方法は、一般的に「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の3つです。

インプラント

インプラントは、失った歯の部分の顎の骨にチタンの人工歯根を埋め込み、その上にネジで人口歯を固定する治療法です。健康な歯を削る必要がなく、人工歯根が骨に固定されるため違和感が少なくしっかり噛める、発音が安定する、天然の歯と見分けがつきにくく見栄え良い等のメリットがあります。

ただし、人工歯根を埋め込むには歯肉を顎の骨からはがして顎の骨にドリルで穴を開けるといった外科手術が必要なため、全身疾患がある場合などは選択できません。また、自費診療のみの治療法のため、治療費用は高額となります。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の健康な歯を削って支柱とし、その歯を支えとして橋を架けるように人口歯を補う治療法です。固定式のため噛む力は比較的しっかりと回復でき、保険での治療も可能です。

「入れ歯」と並んでポピュラーな方法ですが、健康な歯を削り歯の寿命を縮めること、固定式のため周辺のケアは困難なことが大きなデメリットです。

入れ歯

入れ歯は、失った歯を補う取り外しが可能な人工歯のことです。大きく分けて2種類あり、歯を部分的に失った場合には両隣の歯にバネをかけて使用する「部分入れ歯」、全ての歯を失った場合には、「総入れ歯」が適用となります。

どちらの場合も保険で作ることができる上、インプラントのように外科手術の必要がなく、ブリッジのように健康な歯を削らなくてよいことが大きなメリット。また、取り外して洗うことができるため衛生的に使用できます。

しかし、保険の入れ歯で使用できる材料には制限があるため、天然の歯と同じような審美性を求めることは困難です。製作工程にも保険のルールがあるため、違和感のない入れ歯を作ることも非常に困難。

こんな入れ歯のイメージから、周囲にばれてしまいそうで恥ずかしい、という思いを抱く方も少なくありません。入れ歯のメリットは捨てがたい、でももっと審美性に優れた違和感のない人工歯にしたい、そうお考えの場合には、自費診療の入れ歯が選択肢となるかもしれません。

自費診療の入れ歯では、インプラントのように天然歯と遜色のない材料を用いることが可能です。取り外し式の入れ歯のメリットは残しつつ、装着時の違和感のない、一人一人のお口にぴったりとフィットした精密な入れ歯を製作できるのです。

プライバシーに充分配慮した総入れ歯専門の歯医者

歯科の診療椅子は緊張する、という方も多いのではないでしょうか。治療前にしっかりと相談を、とお話してきましたが、緊張感の中ではなかなか本当のご要望やご心配を伺うことはできないと思っています。

神戸の歯医者「木下歯科医院」では、診療室とは別にカウンセリングルームをご用意し、患者様に安心して悩みを打ち明け、リラックスして治療を受けていただける体制を整えています。完全個室・医院貸切診療にて対応いたしますので、誰にも会わずに治療を受けていただくことが可能です。

当院の精密入れ歯「ESTEETH」は、入れ歯専門の技工士立ち会いのもとに製作する、今までの入れ歯のイメージを覆すような快適で審美性に優れたオーダーメイドの入れ歯です。

無料相談も行っていますので、歯医者に行くのが恥ずかしい、誰かに知られてしまうのが心配で歯医者から足が遠のいている…という方もぜひ一度お電話・お申し込みフォームからご予約ください。ビデオ通話でのご相談も可能です。

★無料相談はこちらから>>

医療法人社団 木下歯科医院 
院長 木下 貴雄

  • 国立徳島大学歯学部歯学科 卒業
  • IPSG咬合認定医
  • BPSメンバー(日本第一号となる精密入れ歯国際ライセンス認定歯科医師)