こんにちは。神戸市東灘区にある木下歯科医院です。
虫歯は、早期発見と適切な治療がカギとなります。初期段階で治療を受けることで、歯を削らずに健康な状態を保つことができ、治療費も抑えられます。
この記事では、初期の虫歯治療の特徴や内容、流れ、かかる期間や費用について詳しく解説します。さらに、初期に治療を行うことで得られるメリットや、治療を受ける際の注意点もご紹介しますので、虫歯の予防や治療を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
初期の虫歯の特徴
初期虫歯には、以下のような特徴があります。
・穴があいていない
・痛みがない
・歯の表面が変色する
初期の虫歯は、歯の表面のエナメル質が少し溶け出している状態で、この時点でまだ穴はあいていません。穴があいておらず、歯の神経が刺激されることはないため、痛みもないでしょう。そのため、気づかないうちに進行していたということも珍しくありません。
また、歯のエナメル質が溶けると白や茶色っぽく変色することもあります。痛みがなくても、歯の表面が変色している場合には虫歯になっている可能性があるため、歯科医院で検査を受けるとよいでしょう。
初期に虫歯治療をするメリット
初期の虫歯(CO・C1)の段階では、歯の表面のエナメル質が軽度に侵されているだけで、まだ歯の内部に深く進行していません。この段階で治療を受ければ、虫歯の進行を防げるため、治療もすぐに完了します。ここでは、初期に虫歯治療をするメリットについて解説します。
痛みが少ない
初期虫歯の治療は、痛みを伴わないケースがほとんどです。これは、虫歯がまだ神経に達していないためです。早期に治療を行うことで、痛みの発生を未然に防げるため、治療を受ける際の不安やストレスを軽減することが可能です。
歯を削らずに治療できる
初期段階での治療は、フッ素塗布やクリーニングなど、歯を削らずに治療が完了することが多いです。これにより、歯の構造を保持できるため、自然な歯をできるだけ長く維持することが可能です。
費用が安い
初期治療は費用面でのメリットも大きいです。初期の段階であれば大掛かりな治療は必要ないため、費用も安く済むでしょう。
初期の虫歯治療の内容
虫歯は初期の段階であれば、歯を削らずに治療できるケースが多いです。この段階で治療を受けることができれば、歯の健康を長く保つことが可能です。以下に、初期の虫歯治療に用いられる主な方法をご紹介します。
フッ素を塗布する
初期虫歯の治療では、歯の表面にフッ素を塗布することが一般的です。フッ素には、エナメル質の再石灰化を助け、虫歯の進行を防ぐ効果があります。フッ素塗布は歯科医院で行われることが一般的ですが、日常的にフッ素入りの歯磨き粉を使用することも有効です。
キシリトールガムを噛む
キシリトールガムを噛むことも初期虫歯の改善や予防に効果的です。キシリトールは虫歯予防効果のある代用甘味料で、歯の再石灰化をサポートし、ミュータンス菌の繁殖を抑制する働きがあります。また、唾液の分泌を促進し、虫歯の進行を防ぎます。
特に、食後にキシリトールガムを噛むことで、初期虫歯に対する効果が期待できます。
PMTC(プロによるクリーニング)
PMTCは、歯科医師や歯科衛生士などのプロが行う徹底したクリーニングです。専用の器具や機械を使用して、通常の歯磨きでは落としきれない汚れを除去します。歯と歯の間や歯茎の境目など、特に汚れが溜まりやすい部分をきれいにし、虫歯の進行を抑えます。
歯磨き指導を受ける
正しい歯磨き方法を身につけることも重要です。自宅でどれだけ丁寧に歯磨きをしていても、すべての汚れは落としきれないといわれています。歯科医師や歯科衛生士による歯磨き指導を受けることで、自分の磨き方の癖や磨き残しやすい部分を把握し、改善できるでしょう。
また、歯磨き指導では歯ブラシ以外にも、デンタルフロスや歯間ブラシの正しい使い方も学びます。正しい歯磨きの仕方や歯ブラシ以外のアイテムの使い方を習得し、自宅で実践できれば、虫歯が進行しにくい口腔内環境に整えることができるでしょう。
必要に応じて虫歯を削る
初期虫歯であるCOやC1の段階では、通常削らずに治療することが多いです。
しかし、状況によっては虫歯部分を削る治療が必要になるケースもあります。 虫歯が進行した場合は、必要範囲を削り、そのあとにレジン材を用いて修復する治療が一般的です。
初期の虫歯治療の流れ
初期の虫歯治療は、虫歯の進行度に応じて異なる治療方法が採用されます。初期段階のCOでは、歯の表面に白濁や軽度の変色が見られますが、まだ歯に穴はあいていません。この場合、フッ素を塗布したり、歯のクリーニングをしたりして、自然治癒を目指します。
C1の段階に進行すると、エナメル質に小さな穴があくことがあります。この場合、虫歯部分を少し削り、コンポジットレジンと呼ばれる白い樹脂で詰める治療が行われます。これにより、虫歯の拡大を防ぎ、歯の外観を自然に保つことが可能です。
さらに進行したC2は、象牙質にまで虫歯が到達した状態です。この段階になると、より深く削って虫歯部分を除去し、レジンや金属、セラミックの詰め物を使用して修復します。これにより、歯の機能を回復させます。
初期の虫歯治療が完了するまでにかかる期間
初期の虫歯は、歯科医院で早期に治療を行うことで、治療期間が短く済むことがほとんどです。多くの場合、フッ素塗布やPMTC、歯磨き指導といった治療は1回の通院で完了します。治療後は、虫歯の進行を防ぐための経過観察が行われることが一般的です。
エナメル質の虫歯であれば、1回の治療で完了することが多く、大きな負担がかかることはありません。
ただし、虫歯が進行して象牙質にまで達すると、治療には1〜2週間程度かかることがあります。さらに、虫歯が神経にまで達した場合には、根管治療が必要となり、1か月程度かかるケースもあります。
初期の段階で虫歯を発見できれば、短期間で治療が完了するため、定期的に歯科検診を受けることが大切です。
初期の虫歯治療の費用
初期虫歯の治療には健康保険が適用されるため、費用を抑えられます。一般的に、3割負担の方が初期虫歯の治療を受ける場合、治療費は1,500円〜3,000円程度です。この場合は、フッ素塗布やPMTCなどの予防的な治療が中心となります。
しかし、象牙質にまで進行した虫歯を治療する場合には、2,000円〜10,000円程度かかるでしょう。さらに、虫歯が神経にまで進行した場合は、7,000円〜20,000円程度の費用が必要になるケースが多いです。
このように、初期の段階で治療を行うほうが、治療費は少額で済みます。そのため、早期発見と早期治療が経済的な面でも非常に重要です。
初期の虫歯治療をするときの注意点
初期の虫歯治療にはいくつかの注意点があります。
まず、初期虫歯は通常自覚症状がほとんどなく、痛みや目に見える変化が現れにくいため、定期的に歯科検診を受けることが非常に重要です。
定期検診を受けずに放置すると、虫歯が進行し、治療が複雑化するだけでなく、治療期間が長くなったり費用が高額になったりする可能性があります。
また、初期の段階ではフッ素塗布やPMTC、歯磨き指導などの予防的な治療で改善が期待できますが、これらの治療が効果を発揮するためには、ご自身が日常的に適切なケアを続けることが不可欠です。
歯科医師や歯科衛生士の指導を受けて、正しい歯磨き方法を習得し、それを日々実践することで、虫歯の進行リスクを大幅に減少させることができます。適切なケアを怠ると虫歯が進行し、深刻な問題に発展することがあるため、継続的な注意と予防が重要となるでしょう。
まとめ
初期の虫歯であれば、フッ素塗布やキシリトールガム、PMTCなどのケアで済むケースがほとんどです。早期の治療は痛みが少なく、費用も抑えられます。定期的な歯科検診と適切なケアを継続し、歯の健康を保ちましょう。
虫歯にお悩みの方は、神戸市東灘区にある木下歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療や入れ歯治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れています。ホームページはこちら、無料相談も行っておりますので、ぜひご覧ください。