入れ歯コラムCOLUMN

入れ歯をなくした!なくしやすい場面や対策、再作製について解説!

こんにちは。神戸市東灘区にある木下歯科医院です。
入れ歯を持つ歯科医師

「入れ歯をなくしてしまった」というご相談は少なくありません。どうしても見つからない場合は再製作するしかありませんが、なくさないように対策することも大切です。

今回は、入れ歯をなくしやすい場面やなくさないための方法、入れ歯の再製作について解説します。

入れ歯をなくしやすい場面

入れ歯をなくした人
入れ歯は生活に欠かせないものですが、取り外しができるためなくしてしまうこともあります。特に、部分入れ歯はあまり大きくないため、置き忘れたり、捨てたりすることも多いです。

入れ歯をなくしたと感じた時にまずどこを探すべきなのか、どのような場面でなくしやすいのか解説します。

ティッシュに包んでいる

歯磨きをする際などに外してティッシュに包む方は多いです。そのことを忘れて、なくしたと驚く方がいます。

特に小さい部分入れ歯の場合、ゴミだと思って捨ててしまうこともあるでしょう。入れ歯を入れるケースを用意して、ケースで保管してください。

水切りがあったり、抗菌加工が施されていたりと、清潔に保管できるケースも販売されています。

ゴミ箱や三角コーナーなどに入っている

ティッシュに包んだ入れ歯を、ティッシュと共に捨ててしまうケースがあります。ゴミを収集されてしまったらもう取り戻せません。入れ歯が見当たらない時は、ゴミ箱や三角コーナーなどは早めに確認しておきましょう。

洗面所に置き忘れている

歯を磨いた際に入れ歯を外して、そのまま洗面所に置き忘れることもあるでしょう。排水溝に入っていることもあるので、確認してください。

衣服の上や中に紛れている

外した際に机に置いてあった入れ歯が、衣服の上や中に紛れ込むこともあります。衣服の上に落ちた場合はすぐにわかりますが、中に入った時は見つからなくなることもあるでしょう。衣服の中に入った入れ歯が床に落ちて踏んでしまうと、壊れる原因になります。

他の人が持っている

介護施設を利用している場合などは、入れ歯を使用している方が多いです。自分のものと間違えて、他人の入れ歯を持って帰ってしまう場合もあるでしょう。職員が取り違える可能性もゼロではありません。

入れ歯をなくさないようにするためには

入れ歯をなくさないポイント
入れ歯が一時的にでも手元にないと、大変不便です。もう一度製作するには費用がかかり、通院する必要もあります。入れ歯をなくすのを防ぐことが重要です。

入れ歯ケースを用意する

入れ歯を保管する場所を決めず、ティッシュに包んだり、洗面台やお皿に置いたりするとなくすケースが多いです。入れ歯を外した際に保管できる入れ歯ケースを用意して、入れ歯を外した時は必ず使用しましょう。

入れ歯ケースは、シンプルなプラスチックのケースや、洗浄剤を入れられるケース、水切りがあるケースなど、さまざまなものが販売されています。洗浄にも使用できるケースであれば、洗浄する際になくすことも予防できます。

自分のものだと一目で分かるカラーにしておくと、紛失を防ぎやすいです。

ケースを置く場所を固定する

ケースを置く場所も決めて、必ずそこに置くようにしましょう。その時々でケースを置く場所を変えると、紛失の原因になります。

歯科医院で名前を入れてもらう

入れ歯は、見ただけでは誰のものか分かりません。介護施設を利用している方の場合は、他の方のものと取り違えることもあるでしょう。

すべての歯科医院で行っているわけではありませんが、入れ歯に名前をいれてもらえることがあります。義歯刻印といいますが、名前だけではなく、IDナンバーを刻むことも可能です。

入れ歯をなくしたときは再作製できる?

入れ歯を再作製する歯科医師
入れ歯をなくして見つからない場合は、再び製作することになります。自由診療の入れ歯の場合、患者さま自身がすべての費用を負担するため、いつでも問題なく製作可能です。

しかし、保険診療の入れ歯の場合は、自由診療とは異なるルールがあります。保険診療の入れ歯は、型取りを行った日を基準にそれ以降、6か月以内に新たに製作することができません。

なくした入れ歯を保険診療で製作した歯科医院とは別の歯科医院に依頼しても製作不可です。一般的に6か月ルールと呼ばれていますが、総入れ歯だけではなく、部分入れ歯でも同様です。

ただし、入れ歯を紛失した、事故によって破損したといった場合は、6か月以内であっても新たに製作してもらえることがあります。6か月たっていないから製作してもらえないのではないかと不安に思うかもしれませんが、一度相談すると良いでしょう。

入れ歯の再作製にかかる費用

入れ歯の再作製にかかる費用イメージ
入れ歯の再製作にかかる費用は、保険診療の入れ歯と自由診療の入れ歯で異なります。それぞれ確認しましょう。

保険診療の入れ歯

保険診療の入れ歯は、アクリルレジンと呼ばれるプラスチック樹脂が素材です。部分入れ歯の場合は5,000~1万5,000円で、総入れ歯は1万5,000円前後です。

ノンクラスプデンチャー

ノンクラスプデンチャーは、自費診療の入れ歯です。入れ歯を固定するバネの部分が歯茎に近い色の樹脂でできており、目立ちにくいことが特徴です。

費用の相場は、10万~30万円です。

金属床義歯

床部分を薄い金属で作製する自費診療の入れ歯です。装着時の違和感が少ないこと、熱伝導率が高いため食べ物の温度を感じられること、薄いため発音しやすいことなどが特徴です。

使用する金属の種類によって費用は異なりますが、相場は、30万~60万円です。

コンフォート義歯

歯茎にあたる部分がやわらかいシリコン素材でできた自費診療の入れ歯です。歯茎に吸着しやすいため装着時の痛みが少なく、外れにくいメリットがあります。

費用の相場は10万~55万円です。

マグネット義歯

歯根に金属を入れて、マグネットのついた入れ歯を磁気の力で固定する自費診療の入れ歯です。安定しやすく、見た目がよい特徴があります。

費用の相場は、33万~90万円です。


インプラントオーバーデンチャー

数本の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に入れ歯を被せて固定する自費診療の入れ歯です。直接顎の骨に人工歯根を入れているため非常に安定感があり、他の入れ歯と比較して噛みやすいのが特徴です。

費用は、40万~150万円が相場です。

アタッチメント義歯

患者さまのお口の状態に合わせて、フック、磁石、レールのうちのどれかを歯に装着して固定する自費診療の入れ歯です。違和感を抑えて使用でき、見た目も目立ちにくいです。

費用の相場は、33万~70万円です。


BPS精密義歯

完全オーダーメイドで製作される自費診療の入れ歯です。噛み合わせ、発音、笑顔などを精密検査によって確認した上で、患者さまに合った入れ歯を製作します。

費用は50万円前後です。

まとめ

入れ歯
入れ歯は取り外すことが頻繁にあるため、非常になくしやすいです。部分入れ歯の場合は、小さいので特になくしやすいでしょう。

なくしてしまう大きな原因は、入れ歯を外した時に保管する場所が決まっていないことです。入れ歯ケースを用意して必ずそこに入れて保管すること、ケースの保管場所を決めることなどが重要です。

紛失した際のために、歯科医院で名前を刻印してもらうとよいでしょう。

保険診療の入れ歯を新たに製作する際は、以前製作してから6か月以上たっている必要があります。災害で紛失した場合などは、6か月未満でも製作が認められることがあります。

再度入れ歯を製作する時は、選んだ入れ歯の種類に応じて費用がかかります。特に、自由診療の入れ歯は非常に高価なものもあるため、紛失しないように気をつけましょう。

入れ歯を検討している方は、神戸市東灘区にある木下歯科医院にお気軽にご相談ください。