歯がない、虫歯でボロボロ…こんな状態だと、歯科医で怒られる?
「こんなにボロボロになった歯を見せたら、きっと怒られる…。」虫歯の治療をしたくても歯医者に何を言われるかが気になり、はじめの一歩を踏み出せない方がいらっしゃいます。
しかし、患者様のお口の中を見て歯医者が怒ることは決してありません。むしろ、ご不安な気持ちを抱えながら、思い切ってご来院いただいたことに感謝する気持ちでカウンセリングをさせていただいています。これまで長期間にわたり痛みや苦しみに悩んでこられた患者様に、一日も早く良くなっていただきたいと、歯医者ならだれもが思うものなのです。
歯医者は虫歯を放置すると健康に甚大な悪影響を及ぼすことを知っているため、時には強い口調になってしまうこともあるかもしれません。歯科医には、治療をお任せくださる患者様にしっかりと向き合う義務があります。本気で心配するからこそ、最後まできちんと通っていただきたい、笑顔になっていただきたいと思うのです。
お口の中の状態が悪くても、歯医者が患者様を怒ったり悪く思ったりすることは一切ありません。もし、どうしても恐怖心がぬぐえないようでしたら、治療前のカウンセリングで正直なお気持ちを伝えてみてください。患者様に寄り添い、親身に相談に乗ってくれる歯医者こそ、安心してお任せいただけるパートナーにふさわしいと言えるでしょう。
「怒られたくない」と歯医者に行かないと、こんな事態に
虫歯が進行していくとどうなる?症状や治療方法の違い
虫歯には、C0からC5まで大きく分けて5つの段階があります。
一番軽度な「C0」は歯の表面にあるエナメル質が溶け始めた状態、一番重度となる「C4」は歯根部まで菌に冒されて抜歯を余儀なくされる状態。治療にかかる期間や費用も、虫歯が重度になるほど多くかかってしまいます。
それぞれどのような症状があり、どのような治療が必要なのか、詳しく解説します。
C0:自覚症状がない初期段階の虫歯
「C0」は、歯の表面を覆うエナメル質が少し溶けている状態です。まだ歯に穴が開いていないので、痛みや違和感などの目立つ自覚症状はありません。
この段階なら、歯を削らず自然治癒に向けた手助けをする程度の治療で済みます。フッ素で歯から溶けだしたカルシウムやリンの再石灰化を促進し、毎日の正しいハミガキで再発を防止します。
C1:歯の表面が黒っぽくなっている虫歯
「C1」はエナメル質の溶解が進み、黒ずんでいる虫歯エナメル質が更に溶け、歯の表面が黒っぽくなっている状態です。痛みはまだありませんが、時々冷たいものがしみることもあります。
この段階の治療としては、虫歯になった黒い部分を削り、欠損した部分にコンポジットレジンという歯科専用のプラスチックを詰める方法が一般的です。
C2:エナメル質を突き破り、象牙質まで進行した虫歯
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯が進行すると、甘いものや冷たいものを食べた時に、歯がしみたり痛みを感じたりするようになります。この段階を「C2」といい、治療に痛みが伴うため麻酔を必要とするケースが多くなります。
治療法としては、虫歯を削り、欠損部に強化プラスチックや金属・セラミックなどの詰め物やクラウンと呼ばれる被せ物で補修をします。
C3:神経にまで到達し、深刻な症状を起こす虫歯
歯の中央部にある神経にまで虫歯が進行している状態が「C3」。何もしなくても歯がズキズキと痛む、温かいものがしみるといった症状が出ます。
この段階以上になると、根管治療が必要になります。根管治療とは、歯の根幹部分から神経を取り除いたあと空洞になった管を消毒し、薬剤を詰めてクラウンを被せる方法です。
また、治療中の歯に他の歯や唾液などから細菌が入らないように、ラバーシートと呼ばれるゴム製のシートで治療する歯以外を覆い、感染対策を行う必要もあります。治療期間は1か月以上を要することがほとんどです。
C4:歯根まで蝕まれ、歯を残すことができない虫歯
歯の大部分が溶けてなくなり、歯根まで虫歯に冒された状態が「C4」。神経が死滅しているため一時的に痛みなどの自覚症状はなくなりますが、歯根に膿が溜まると再び激痛が出ます。
この段階までくると、ほとんどの場合は歯を残すことができません。部分入れ歯や総入れ歯、インプラントなどの人工歯を使った治療を施し、失った機能を補います。虫歯を放っておくと知らない間に症状が悪化し、深刻な虫歯の治療には多くの時間と高額の治療費がかかります。最悪の場合、歯がなくなってしまうことも。
少しでも気になることがあれば、一人で悩まずなるべく早く歯医者にご相談ください。
虫歯の放置はお口以外の健康に影響することも
虫歯菌が歯根まで到達するとアゴの骨に膿が溜まり、歯肉が腫れ上がります。更に血管に入り込んだ菌が全身まで流れ込むと、敗血症など様々な病気にかかるリスクが高まります。頭痛やほおの圧迫感などの原因となる副鼻腔炎も、虫歯菌が鼻の粘膜に入り込むことで起こる病気のひとつです。
感染が骨髄まで及ぶと、骨髄炎にもなりかねません。高熱や嘔吐などの症状が慢性化すると、治療後も再発する確率が高まります。そして一番恐れるべきは、血管を通じて全身を回った虫歯菌が脳内や心臓内に侵入すること。心筋梗塞や脳梗塞になる危険性もあるため、「たかが虫歯」と軽く見ず、早めの治療で健康リスクを回避しましょう。
怒られたくない人が選ぶべき歯医者とは?
「ボロボロの歯を歯医者に見せたら怒られそう…。」こんな不安をお抱えの患者様にやさしく寄り添い、お一人おひとりにあわせた治療をしてくれる歯医者の選び方をご紹介します。
問診時に丁寧に話を聞いてくれる
歯医者を苦手だと思われたきっかけや治療に対して怖いと思っておられることなどについて、時間をかけて丁寧に聞き取りしてくれる歯医者を選びましょう。「本当に理解をしてくれる」と感じられるだけでも、恐怖心はずい分軽くなるものです。
痛みについての説明をしっかりしてくれる
多くの患者様にとって一番の気がかりである痛みに対し、分かりやすい言葉でしっかりと説明してくれるかどうかも大切なポイントです。
最近は麻酔の技術も進歩しています。
- 注射の前にゼリー状の麻酔薬を塗ることでチクッとする刺激を和らげる
- 約0.26mmという細い針を使ってできるだけ痛みを軽減する
- 痛みを感じにくくする笑気ガスを吸ったりする
麻酔の種類も様々で、注射前の塗る麻酔は表面麻酔、麻酔薬を注入してしびれさせる湿潤麻酔、広範囲に長時間効果を発揮する伝達麻酔などがあります。患者様のご意向に沿った方針で、不安を取り除きながら治療を進めてくれる歯医者を選びましょう。
日常的なお口のケアについても説明してくれる
お口の健康は毎日のブラッシングが基本。治療が終わったあともお家で継続的な虫歯予防のケアができるように、歯磨きの方法などを指導してくれる歯医者を選びましょう。
信頼できるパートナーが見つかれば、定期的な検診にも積極的になり、良い状態を保つことができます。
歯がなくても怒られない!歯医者嫌いの克服例
神戸にある「木下歯科医院」は、歯科恐怖症の患者様も多くいらっしゃる歯医者です。
以前治療させていただいた患者様の中に、歯科恐怖症を伴う重度の歯周病を何とかしたいと一大決心でご来院いただいた40代の女性がいらっしゃいました。プライバシーが守られた個室で院長木下自らが親身になってこの方のご相談をお聞きしたため、スムーズにカウンセリングや検査が終了しました。具体的な治療方法としては、先に仮歯をお作りし、グラついた歯の抜歯と同日に装着。仮歯を入れることで機能を損なわず、噛む筋肉や表情筋を回復させるようにしました。
すべての治療を終えられたあとに見せてくださった、歯科恐怖症だったとは思えないほど美しい笑顔がとても印象的でした。
木下歯科医院は、一人ひとりの患者様に心からご満足いただける環境づくりを目指し、1日に5名限定で治療しています。初回は1~2時間かけて丁寧なカウンセリングを行い、患者様のご希望に沿った治療方針を立てていきます。
医院長の木下は、入れ歯専門の国際ライセンス日本第一号を取得。精密入れ歯の作製は30年以上のキャリアを持つ国際認定歯科技工士立ち会いのもと、品質重視で行われています。
ご相談はいつでも無料で受けていただくことが可能。ビデオ通話で通院せずにご相談いただくこともできますので、些細なお悩みもお気軽にお問い合わせください。