ここ10年ほど歯科の世界では、やたらと「smile スマイル」という言葉が出てくるようになってきました。
smile design 、smile creation、smile exchange、smile concept 、、、などなど、様々な著名な先生方が歯医者が、「歯」を見るのではなく、「口全体」をトータル的に診断し、「歯」だけを綺麗にするのではなく、「顔」や「唇」とのバランスのとれた美しい「口元」や「笑顔」をトータル的にプロデュースするような治療を心掛けましょう、といった考え方です。
特に審美歯科に特化した言葉ではなく、全体的な噛み合わせや、長期的に安定した構造、もとあった天然の歯というものを目指していけば、自然とそのような治療となりますが、これは自分の歯の治療だけではなく、入れ歯の治療でも同じ事がいえます。
歯を全て失ったとしても、その何もないところに作る入れ歯というものは、現状の歯茎や顎の噛み合わせの関係の中で、最善と思われる位置に歯を作っていく無から有を作り出す作業です。
その為、噛み合わせや顎の運動、歯茎との調和、発音、舌や頬や唇の運動との関係、などなどを全て盛り込んだものを作っていくと、自然と美しい口元へと変化していきます。
特に高齢の方であれば、若かりし頃のお写真をお持ちになってもらったりもしますが、新しい入れ歯が入ると、「そうそうこんな顔だった」というコメントを頂くこともあります。
実際の治療ではこのような変化があります。
治療前
治療後
治療前
治療後
治療前
治療後
治療前と治療後を比較して頂くと、歯が綺麗になっただけではなく、口元の筋肉の緊張がなくなり、頬や唇の筋肉、特に口角の上がり具合が左右対称に近づいていると思います。
実際には目元などの筋肉のこわばりもかなり改善されますので、治療後のお顔はかなり優しい穏やかな雰囲気のお顔もとに改善されます。
噛み合わせの平面やバランスを整える事で、今まで無理して咬めないことを我慢されていた筋肉や顎のずれが改善され、左右均等に咬める事で、自然に左右対称の柔らかなお顔に変わっていきます。
また大きな変化の一つとしては、心のコンプレックスが開放される事です。
総入れ歯になってしまった方というのは、ある日突然歯が悪くなった訳ではありません。
子供の頃から歯が悪く、若い頃からずっと歯医者に通う日々、30代40代を超えたあたりから咬めなくなり、40代50代はもう歯の悩みに苦しみ抜いた方が大半を占めます。
人前で笑えず常に口元を隠している、家族以外と食事できない、歯が痛いけど、恥ずかしくて歯医者にも行けない、咬めないので常に胃の調子が悪い、、、、などといった長年の悩みから開放されるという、心の変化です。
この心の穏やかな状態が尚更、その患者様本来の柔らかな笑顔を甦らせることができるのです。
「smile 笑顔」と言葉で書いてしまうと簡単ですが、歯科治療で目指す本当の笑顔というのはその奥にとても大きな意味があります。
日々口で悩み抜いた患者様と向き合う中で、様々なことを患者様から教わる事がたくさんあります。
これからも、日々よりよい治療を目指し、〜全ては患者様の本当の笑顔の為に〜 をモットーに、私を支えてくれるスタッフと、そして歯科技工士達と日々精進していきたいと思います。
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