昨日、当院の患者様のお口の中に、世界的な技工士であられる林直樹先生が製作された補綴物が装着されました。
フルマウスリコンストラクションという分野の治療で、虫歯、歯周病、噛み合わせ、審美、インプラント、歯の根の治療、被せもの、おそらく歯科の全てのオプションを総合的に駆使した、トータル治療です。
治療期間も長期に及び、とても大変な治療です。
その大掛かりな治療の最終段階直前の最終確認の為のprovisionalという仮歯を製作して頂きました。
この半年間、様々な事を林先生から教わってきました。
その全てを盛り込み、私と林先生のファーストケースとなる記念すべき治療です。
長期間当院に通院して下さり、ご親族皆様で来て下さっている私にとっては非常に思い入れのある患者様の治療です。
ロサンゼルスと日本という距離の問題もあり、メールや電話や、ビデオを駆使し、そして林先生が直接ご来院くださり、さまざまなディスカッションと御指導を経て、ここに至りました。
国際便で届いた大きな箱をドキドキしながら開けて、衝撃が走りました。
「なんじゃこりゃーーーー!!!」
お行儀の悪い日本語で申し訳ありませんが、まさにその一言につきました。
今まで見たことも無いような、宝石のような、まさに芸術作品でした。
余計な説明はこのくらいにしてご覧下さい。
私自身も、かなり力を入れて撮影致しました。
模型の作り込み、色や形、表面の性状、全てが超精密かつ丁寧で、いったいどうやって作っているのかと不思議に思うことだらけの、魔法のような製作物です。
この10年間憧れ続けたまさにその人が製作した、正真正銘の技工物。
写真でしか見た事のなかった、夢の技工物をまさか実際の私の治療で手に取る事になろうとは。。。
さすがに、患者様の口の中に入れさせて頂く際は、感極まり手が震えました。
実際に装着されたところがこの状態です。
患者様のお顔と調和した男性らしい力強いダイナミックな形態で、仮歯とは思えないびっくりするくらいタイトな仕上がりです。
これだけ大きなケースにもかかわらず、お口の中での調整もほとんど必要なく、驚愕の技工物でした。
実際お口の中にいれる際にも、とても不思議な感覚を覚えました。
「違和感がない」のです。
つまり、「綺麗な歯を入れる」、という何かしらの人工物を入れるという感覚ではなく、「元々そこにあった天然の歯を元あったところに戻す」ような、そんな不思議な感覚でした。
全てのクオリティーが桁違いでしたが、本当によい勉強になりました。
価値観がまたがらりと変えられました。
今年は私にとって、かなりの記念イヤーになりそうですが、日々精進し、よりよい歯科治療のため、こつこつとレベルアップしていきたいと思います。
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