こんにちは。神戸市東灘区にある木下歯科医院です。
セラミックの歯が欠けてお困りの方がいるのではないでしょうか。セラミックの歯は審美性が高く、耐久性もあるため多くの方に選ばれています。
しかし、いくら耐久性が高いとはいえ、強い衝撃が加わると欠けたり割れたりすることがあるのです。
この記事では、セラミックの歯が欠ける原因や欠けたときの対処法、さらにセラミックの歯を長く健康に保つための方法について解説します。セラミックの歯のトラブルに適切に対処できるよう参考にしてください。
セラミックの歯は欠けやすい?
セラミックは、天然歯のような自然な色調や透明感を再現でき、非常に硬く耐久性に優れた素材です。また、劣化しにくいため、適切なケアを行えば長期間にわたってその性能を維持できます。
しかし、強い衝撃が加わると、割れたり欠けたりすることがあります。セラミックは、身近なもので例えると陶器のお皿と同じような素材です。陶器のお皿は、長年使用しても変色・変形しにくいですが、高いところから落としたりぶつけたりすると欠けたり割れたりします。
セラミックの歯も同様に、変形などの経年劣化はしにくいものの、衝撃には弱いのです。
セラミックの歯が欠ける原因
セラミックの歯が欠ける理由はさまざまですが、主な原因としては以下のものが挙げられます。
硬いものを噛んだ・強い衝撃を受けた
例えば、氷やキャンディ、ナッツなどの硬い食べ物を噛んだり、スポーツ中に顔面にボールが当たったりするなど、突然強い衝撃が加わると、セラミックの歯が割れたり欠けたりすることがあります。
特に前歯の被せ物の先端部分などセラミックが薄い部分は、日常生活で不意に噛み合わせた際や、転倒・衝突などのアクシデントでダメージを受けることも珍しくありません。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりも、セラミックの歯が欠ける原因の一つです。
睡眠中など無意識に行われることが多いこれらの行為は、通常の噛む力の3~5倍もの力が歯にかかるといわれています。例えば、通常の噛む力が40~60kg程度であるのに対し、歯ぎしりをすると100kg以上もの力が加わることもあるのです。
この強い力がセラミックに日常的に加わることで、ひび割れや欠けが生じやすくなります。
噛み合わせが悪い
治療後の噛み合わせの不適合も、セラミックの歯が欠けやすくなる原因です。噛み合わせが不均等な場合、特定の部分に過度の力が集中し、セラミックの歯に負荷がかかります。この状態が続くと、セラミックの歯が欠けたり割れたりする可能性があるのです。
セラミックの歯が劣化した
セラミックの歯は変形などの経年劣化はしにくいものの、ひび割れや欠けは発生することがあります。特に数年単位で使用している場合、劣化が進むとセラミックの表面に微細な亀裂が入って、欠けやすくなるのです。
セラミックの歯が欠けたときの対処法
セラミックの歯が欠けた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。以下に、セラミックの歯が欠けたときの対処法とその後の歯科医院での対応について解説します。
自宅でできる対処法
セラミックの歯が欠けたことに気づいたら、まず鏡で状況を確認し、セラミックの細かい破片が口の中に残ったり、飲み込んだりしないようにうがいをしましょう。欠けた部分が大きい場合や痛みが伴う場合は、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
痛みがない場合でも、セラミックの欠けた部分が口の中で鋭くなっていることがあるため、舌や頬を傷つけないように注意する必要があります。
また、欠けたセラミックを使って修復できる場合もあるため、欠けた部分は水洗いをして保管しておき、歯科医院を受診するときに持参しましょう。
応急処置としてやってはいけないことは、欠けた部分を家庭用の接着剤で付け直すことです。自己判断で家庭用の接着剤で付け直すと、歯科医院での取り外しに時間がかかる可能性があります。うまく外れない場合は、歯を削って取ることもあるでしょう。
歯科医院での対処法
歯科医院での治療は、セラミックの欠けた範囲や状態に応じて異なります。セラミックの歯がほんの少しだけ欠けていて、特に痛みがない場合は、簡単な処置で修復できることが多いです。
セラミックの歯が大きく欠けたり、亀裂が深かったりして修復が難しい場合には、詰め物や被せ物を新しく作り直すことがあります。その場合、破損した詰め物や被せ物を外して型を取り、新しいものを作製して装着するため、数回の通院が必要になることがあります。
セラミックの歯を長く保つためのポイント
セラミックの歯が欠けたり割れたりするのを防ぎ、美しい状態を長期間にわたって保つためには、日々のケアと適切なメンテナンスが欠かせません。ここでは、セラミックの歯を長く保つための具体的なポイントについて解説します。
硬い食べ物を避ける
前述のとおり、セラミックは強度が高いものの、衝撃が加わると欠けたり割れたりすることがあります。そのため、硬い食べ物はできるだけ避けたほうがよいでしょう。セラミックの歯で硬い食べ物を噛むと、瞬間的に強い力が加わって欠ける可能性があるためです。
特に、氷やキャンディ、ナッツ類などをガリガリ噛むとセラミックの歯に過剰な負荷がかかって破損するリスクが高まるため注意が必要です。
ナイトガードを使用する
起きている時間に歯ぎしりや食いしばりを行なっている場合は、意識して改善できるケースがあります。
しかし、歯ぎしり・食いしばりは寝ている間に行なっていることも多く、改善が難しい場合もあるでしょう。そのようなときには、ナイトガードの装着が推奨されます。ナイトガードとは、就寝時に装着するマウスピースです。
就寝時にナイトガードを装着することで、歯ぎしり・食いしばりによって歯に加わる力を分散させることができます。これによって、セラミックの歯や天然の歯を守ることができるのです。
ナイトガードは歯科医院で作製することができます。就寝時に歯ぎしり・食いしばりをする癖がある方は、歯科医院で相談するとよいでしょう。
定期的に歯科医院を受診する
セラミックの歯を長持ちさせるためには、定期的に歯科医院を受診して検診を受けることも欠かせません。歯科医院では、セラミックの歯に問題はないか、噛み合わせは悪くなっていないかなどをチェックし、必要に応じて処置を行います。
また、セラミックの歯自体に問題がなくても、隣接する天然歯や歯茎にトラブルが起こっていると、セラミックの歯にも影響が及ぶ可能性があります。
例えば、歯周病が進行すると、セラミックの歯の土台となる天然の歯が支えられなくなり、最悪の場合には抜歯が必要になることもあります。これを防ぐためにも、定期的に歯科医院で検診を受けることが大切なのです。
丁寧にセルフケアを行う
セラミックの歯は人工物なので虫歯にはなりませんが、土台となる天然の歯が虫歯や歯周病になる可能性はあります。周囲の歯の健康状態は、セラミックの歯の持ちに大きく関わります。
そのため、毎日しっかりとセルフケアを行なって、お口の中を健康な状態に保つことが重要なのです。歯磨きをするときは歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使用して、細かい部分に付着した汚れもしっかり落としましょう。
これにより、天然の歯や歯茎を健康な状態に保つことができれば、セラミックの歯も長持ちします。
歯科医師からのアドバイスを守る
治療後に歯科医師から受けたアドバイスは、セラミックの歯を長持ちさせるための最善策です。
例えば、食生活で注意すべきことや、ナイトガードの使用などについて指導を受けることがあります。歯科医師からのアドバイスを守ることで、セラミックの歯にかかる負担を軽減できれば、寿命を延ばせるでしょう。
まとめ
セラミックは見た目が美しく、耐久性が高いなど多くのメリットがありますが、強い力が加わると欠けたり割れたりするリスクがあります。セラミックの歯で硬い食べ物を噛んだり、歯ぎしり・食いしばりの癖があったりすると破損する可能性があるのです。
セラミックの歯が欠けたときには、自分で接着剤などを使ってくっつけようとせず、早めに歯科医院を受診して適切な治療を受けましょう。
セラミック治療を検討している方は、神戸市東灘区にある木下歯科医院にお気軽にご相談ください。
当院では、虫歯・歯周病治療や入れ歯治療、インプラント治療など、さまざまな診療に力を入れています。ホームページはこちら、無料相談も行っておりますので、ぜひご覧ください。