歯医者さんに対する苦手意識の強い方は少なくありません。原因は人により様々ですが、例えば以下のような原因の克服方法を考えてみましょう。
痛みに対する怖さへの対策・克服方法
痛みは誰でも嫌なもの。特に子供のころの歯科治療で痛くて怖い思いをされた方は、それがトラウマとなって歯科治療に強い恐怖心を抱く場合があるようです。
痛みや不安感は麻酔によって回避できます。現在は多くの歯科医院でできる限りの無痛治療を目指しています。
治療前に痛みが不安であることをしっかり相談し、痛みのない治療をしてもらいましょう。
表面麻酔法
麻酔の注射自体の痛みを和らげる麻酔です。
表面麻酔は、注射針を刺す前に、歯茎にジェル状の麻酔を塗る方法で行われます。表面麻酔をすると、針を刺されても痛みを感じにくくなります。
局所麻酔法
歯医者さんで一般的に使用される注射器で麻酔薬を打つ麻酔方法です。
表面麻酔に加え、注射器の針が細いタイプを使用する・電動注射器で一定の速度で麻酔液を入れる・麻酔液を人肌に温めるといった対応をあわせて行うことで、麻酔の注射による痛みはほとんど回避できます。
笑気吸入鎮静法(笑気麻酔)
笑気ガス(亜鉛化窒素ガス)を鼻から吸引して行う鎮静法です。不安や恐怖感を和らげてリラックスして歯の治療が受けられます。
静脈内鎮静法
点滴によって腕の静脈から薬を注入して行う鎮静法です。
時間が過ぎる感覚を薄れさせ、不安な気持ちや恐怖心を軽減させてくれます。そのため、笑気麻酔ではどうしても恐怖心が消えないという方や歯医者恐怖症の方の他、難易度が高く安静に施術を受ける必要がある親知らずの抜歯やインプラント治療の際にも行われます。
治療の音に対しての対策・克服方法
歯科医院の待合室に入ると聞こえてくる診療室からの「キーン」という音が怖い、という方もたくさんいらっしゃいます。最近では多くの歯医者で、歯医者嫌いの患者さんにも安心して来院してもらうための工夫をしています。
例えば、歯科治療中にヘッドホンをつけて好きな音楽を聴けるような歯医者があります。雑音だけを抑制するヘッドホンを導入していれば、ヘッドホンをつけていても歯科医師の声は聞こえるので安心です。
他にも、嫌な音の原因となるエアータービンを極力使わないという方針の歯科医院もあります。医療技術が発達したことにより多くの治療法の選択肢があるので、カウンセリングの際に相談してみるとよいでしょう。
また、治療室が個室になっている歯科医院なら、他の人の治療音を聞かなくて済みます。
歯医者のにおいへの対策・克服方法
歯科医院に入ると鼻につく特有の薬品臭が苦手、という方も少なくないのではないでしょうか。
最近の歯医者では、特有の薬品臭はかなり軽減しているはず。長い期間歯医者に行かれていない方は、久々に来院すると「あれ?」と思われるかもしれません。
また、最近では歯医者さん独特のにおいを抑えるために、アロマオイルを使って待合室や診療室を香りで満たすといった取り組みを行っている歯医者さんもあります。
治療の際は外していただく必要がありますが、治療前までマスクを着用していただくのもにおいを軽減するひとつの方法です。
嘔吐反射への対策・克服方法
嘔吐反射は誰にでも起こる現象ですが、中にはこの嘔吐反射が強く出てしまうために歯科治療が怖いという方もいらっしゃいます。
嘔吐反射を回避するために歯科医院ではこんな工夫をしています。
小さい器具を使う
型取りの器具や歯を削る器具が当たって気持ち悪いと感じられる方は少なくありません。
通常のものと比べて小さな器具を使うことで、嘔吐反射の引き金となるような接触を減らすことができます。
排唾管を使う
排唾管と呼ばれる管をお口の端にかけながら治療すると、水や唾液が常に吸引される状態になるため、嘔吐反射を減らすことができます。
麻酔を使う
痛みへの対応と同様、笑気麻酔や静脈内鎮静法を用いてリラックスして治療を受けていただくことができるようにします。
歯医者嫌いを克服するには、虫歯予防も大切
歯医者が苦手な方でも、もう二度と怖い思いをしなくて済む方法をお伝えします。それは、「予防歯科」。
ポイントは「毎日のセルフケア」「定期的な検診とクリーニング」の2つです。
虫歯予防のためにできるセルフケア
朝と寝る前、フッ素入りの歯磨き粉で歯磨きをする
フッ素入り歯磨き粉のむし歯予防効果を最大限に引き出す「イエテボリ法」で実践なさってみてください。
- 歯ブラシの毛の部分にたっぷりの量のフッ素入り歯磨き粉を出す。
- 約2分、口全体にフッ素が広がるようブラッシングを行う。
- 泡を吐き出す前に、約10㏄(お猪口1杯程度)の水を口に含む。
- 泡と水を30秒間程度、歯と歯の間にもいき渡るよう口の中でぐちゅぐちゅと混ぜてから吐き出す。
- 歯磨き後は2時間程度、飲食を控える。
デンタルフロスを活用
1日1回は歯間ブラシやデンタルフロスを活用して、歯ブラシが届きにくい歯と歯の隙間の歯垢をしっかりと取りましょう。
キシリトールガムの活用
虫歯の原因と言われるミュータンス菌は、「糖」を分解して「酸」を産生します。この「酸」が歯を溶かし、虫歯になります。
食事の後にキシリトールのガムを噛むと、ミュータンス菌は「糖」ではなくキシリトールを分解するため「酸」が生産されず、ミュータンス菌は死んでしまいます。
以下の点に注意しつつ、食後はできるだけ早くキシリトールガムを噛むとよいでしょう。
- キシリトールの摂取量が1日4~10gになるように摂取量を調整する。
- 1日分の摂取量を2~3回に分けて、食事後30分以内に5分以上噛む。
- 噛み初めに出てきた唾液はできるだけ長く口の中にとどめる。
※キシリトールガムは甘味料の50%以上がキシリトールであるものを選んでください。
※歯科医院のみで取り扱っているキシリトールガムはキシリトール100%なので、入手できるようならそちらが最適です。
歯医者で行ってもらうケア
歯医者が苦手な方にこそ、虫歯や歯周病になってからの治療ではなく、お口の健康維持のために歯科を訪れていただきたいと思います。
メンテナンスの内容は歯科医院により異なりますが、主に以下のような内容です。
ブラッシング指導
正しい歯ブラシの持ち方、動かし方、当て方など、歯の専門家による細かな指導を受けながらコツを覚えることができます。
歯石除去
一度付いてしまった歯石はその名の通り硬く石化して歯に付着しますので、自分で取ることは困難です。また、歯石は一度取ってもしばらくすると再付着しますので、定期的に歯医者さんで取り除いてもらいましょう。
スケーリング&ルート・プレーニング
歯ぐきや歯周ポケットの内側に付着した汚れは毎日の歯磨きでは落とすことができません。
歯磨きで取り除くのが難しい汚れに効果的なのが「スケーリング&ルートプレーニング」と呼ばれる施術。スケーリングはいわゆる歯石取りで、ルートプレーニングは歯周ポケットや歯根の表面についた汚れを落とすことを指します。
虫歯や歯周病、口臭予防におすすめの施術です。
PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)
PMTCとは、専門家による機械的な歯の清掃のこと。様々な専門器具とフッ素入りペーストでバイオフィルムや歯石を除去します。
仕上がりは歯の表面がつるつるして気持ちよく、バイオフィルムを除去することによりむし歯菌や歯周病菌を効果的に除去できます。
定期検診やクリーニングは、歯の状態にもよりますが、2か月~半年に1度が目安。
虫歯がなく歯茎の状態が良い人でご自宅での歯磨きもしっかりとできている人であれば、だいたい半年に一度くらいで大丈夫です。虫歯がなく歯茎の状態が良い人でご自宅での歯磨きもしっかりとできている人であれば、だいたい半年に一度くらいで大丈夫です。
まずは検診から行くこともおすすめ
歯医者が怖い理由はそれぞれですが、一人ひとり合った最善の治療をしようと工夫している歯医者はたくさんあります。「勇気を出して通院できても、すぐに痛い治療をされてしまったらどうしよう…」と不安な方は、まずは治療を行わない歯の定期検診を受診されるのがおすすめ。
レントゲンを撮影し、口腔内を診査してもらって、その中ですぐに治療をした方がいい歯とすぐに治療をしなくてもいい歯を見極めてもらいましょう。
歯科医師では緊張して話せないという方も、歯科衛生士なら話しやすいということもあるかもしれません。治療をはじめる前にクリーニングをしてもらい、歯医者に慣れるのもよい方法です。
無料相談で歯医者嫌い克服・歯がない状態脱出の第一歩を
神戸の総入れ歯専門の歯医者「木下歯科医院」では、お一人様ごとに医院貸切でご対応しており、誰にも会わずに治療を受けていただくことが可能です。様々な麻酔テクニックを駆使して、痛みのない治療にも取り組んでいます。
重度の歯周病や虫歯で歯がない状態になってしまったり、ボロボロになってしまってどうしたらいいか分からなかったりとお悩みの方も、是非一度ご相談にいらしてください。ご状況やお悩みをじっくりお伺いし、最適な治療計画をご提案します。
当院の精密入れ歯「ESTEETH」は、入れ歯のスペシャリストである精密入れ歯国際認定歯科技工士立ち会いのもと、ドクターとのチームアプローチにより丁寧に製作する、品質重視の快適な精密入れ歯。歯がない方であっても、まるで元の歯を取り戻したような美しく快適な口元を再現できます。
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